箱根駅伝2022結果総まとめ!青学大が大会新で完全優勝した舞台裏
新春の風物詩として日本中を熱狂させる東京箱根間往復大学駅伝競走。その歴史において「高速化の極致」として今なお鮮烈な記憶を残しているのが、2022年1月2日・3日に開催された第98回箱根駅伝です。前年王者の駒澤大学や伝統校がしのぎを削る中、青山学院大学が圧倒的な選手層と盤石のレース運びで他大学を圧倒しました。
本記事では、青山学院大学が打ち立てた異次元の大会新記録の勝因をはじめ、往路・復路の全順位一覧、15年ぶりの快挙となった伝説の区間新記録、そして10位の椅子をめぐる熾烈なシード権争いまで、当時の公式記録と詳細データを徹底解説します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:青山学院大学が10時間43分42秒の大会新記録を樹立し、2年ぶり6度目の総合優勝(往路・復路完全優勝)を達成。
- 要点2:1区で中央大学の吉居大和が15年ぶりに区間記録を更新したほか、青学大の復路陣(9区・10区)が連続で区間新を叩き出す高速レースを展開。
- 要点3:順天堂大学が24年ぶりの総合2位へ躍進する一方、伝統校の早稲田・明治・東海がシード権を逃す波乱の結末となった。
【第98回箱根駅伝】総合順位一覧と往路・復路の公式タイム結果
第98回大会は、全21チーム(関東学生連合を含む)が出場し、冬晴れの絶好のコンディション下で行われました。まずは全チームの総合結果、および往路・復路のタイム一覧を振り返ります。
| 総合順位 | 大学名 | 総合タイム | 往路順位(タイム) | 復路順位(タイム) |
|---|---|---|---|---|
| 1位(優勝) | 青山学院大学 | 10時間43分42秒(大会新) | 1位(5:22:06) | 1位(5:21:36/復路新) |
| 2位 | 順天堂大学 | 10時間54分33秒 | 5位(5:26:10) | 3位(5:28:23) |
| 3位 | 駒澤大学 | 10時間54分57秒 | 3位(5:25:35) | 5位(5:29:22) |
| 4位 | 東洋大学 | 10時間55分24秒 | 9位(5:28:34) | 2位(5:26:50) |
| 5位 | 東京国際大学 | 10時間55分55秒 | 7位(5:26:55) | 6位(5:29:00) |
| 6位 | 中央大学 | 10時間56分28秒 | 6位(5:26:25) | 8位(5:30:03) |
| 7位 | 創価大学 | 10時間56分30秒 | 8位(5:27:44) | 4位(5:28:46) |
| 8位 | 國學院大學 | 10時間57分10秒 | 4位(5:25:49) | 11位(5:31:21) |
| 9位 | 帝京大学 | 10時間58分06秒 | 2位(5:24:43) | 13位(5:33:23) |
| 10位 | 法政大学 | 10時間58分46秒 | 13位(5:29:36) | 7位(5:29:10) |
| 11位 | 東海大学 | 10時間59分38秒 | 10位(5:29:14) | 9位(5:30:24) |
| 12位 | 神奈川大学 | 11時間00分00秒 | 12位(5:29:26) | 10位(5:30:34) |
| 13位 | 早稲田大学 | 11時間00分03秒 | 11位(5:29:15) | 12位(5:30:48) |
| 14位 | 明治大学 | 11時間04分06秒 | 17位(5:31:32) | 14位(5:33:34) |
| 15位 | 国士舘大学 | 11時間05分28秒 | 18位(5:32:09) | 15位(5:33:19) |
| 16位 | 中央学院大学 | 11時間07分33秒 | 16位(5:31:09) | 18位(5:36:24) |
| 17位 | 日本体育大学 | 11時間11分11秒 | 14位(5:29:43) | 20位(5:41:28) |
| 18位 | 山梨学院大学 | 11時間11分21秒 | 20位(5:35:48) | 17位(5:35:33) |
| 19位 | 駿河台大学 | 11時間13分42秒 | 19位(5:34:02) | 19位(5:39:40) |
| 20位 | 専修大学 | 11時間15分02秒 | 21位(5:38:46) | 16位(5:36:16) |
| OP(14位相当) | 関東学生連合 | 11時間00分25秒 | 15位(5:30:16) | 8位相当(5:30:09) |
青山学院大学は2位の順天堂大学に10分51秒という大差をつけ、往路優勝・復路優勝・総合優勝の完全制覇を成し遂げました。
青山学院大学が大会新記録で完全優勝を果たした勝因と原晋監督の戦術
青山学院大学が記録した10時間43分42秒は、第96回大会(2020年)で自らが樹立した大会記録(10時間45分23秒)を1分41秒も更新する驚愕のタイムでした。なぜ青学大はこれほどまでに他校を圧倒できたのでしょうか。
最大の勝因は、エントリーメンバー16名全員が10000mを28分台で走る「史上最強」と称された選手層の厚みと、原晋監督による緻密な区間エントリー戦略です。原監督が掲げた作戦名は「深緑(パワフル)大作戦」。箱根の山と青学のチームカラーを重ね合わせたテーマのもと、選手たちは序盤から冷静沈着なレース運びを見せました。
往路では、3区の太田蒼生(当時1年)が東京国際大の丹所健との並走から見事なスパートを仕掛けて主導権を握ると、4区の飯田貴之(当時4年)が首位を奪還。5区の若林宏樹(当時1年)が「若の神」の異名を取る力走で往路優勝のゴールテープを切りました。
そして迎えた復路では、6区の西川魁星が逃げ切り、7区の岸本大紀が区間賞。圧巻だったのは9区の中村唯翔(1時間07分15秒)と10区の中倉啓敦(1時間07分50秒)による2区間連続の区間新記録です。原監督はレース後、「完全勝利です。自画自賛になりますが、非の打ち所がない10区間でした」と選手たちを絶賛しました。
【箱根駅伝2022区間賞まとめ】吉居大和の15年ぶり新記録と青学の復路快進撃
第98回大会は、個人の区間記録においても歴史が大きく動いた大会でした。各区間の区間賞獲得者とタイムは以下の通りです。
- 1区(21.3km):吉居大和(中央大学2年)1時間00分40秒【区間新記録】
- 2区(23.1km):田澤廉(駒澤大学3年)1時間06分13秒
- 3区(21.4km):丹所健(東京国際大学3年)1時間00分55秒
- 4区(20.9km):嶋津雄大(創価大学4年)1時間01分08秒
- 5区(20.8km):細谷翔馬(帝京大学4年)1時間10分33秒
- 6区(20.8km):武田和馬(法政大学1年)58分40秒
- 7区(21.3km):岸本大紀(青山学院大学3年)1時間02分39秒
- 8区(21.4km):津田将希(順天堂大学4年)1時間04分29秒
- 9区(23.1km):中村唯翔(青山学院大学3年)1時間07分15秒【区間新記録】
- 10区(23.0km):中倉啓敦(青山学院大学3年)1時間07分50秒【区間新記録】
最大のハイライトは1区を走った中央大のエース・吉居大和の激走です。第83回大会(2007年)に東海大学の佐藤悠基が打ち立てた伝説の区間記録(1時間01分06秒)を実に15年ぶりに26秒更新。序盤からの果敢な単独走で大会全体のスピード水準を一気に引き上げました。
順天堂大の躍進と駒澤大の意地|熾烈を極めたトップ3の攻防戦
青学大が独走する背後で、激しい2位争いを演じたのが順天堂大学と駒澤大学でした。
順天堂大学は往路を5位で折り返すと、復路で驚異的な粘りを発揮。8区の津田将希が区間賞を獲得するなど堅実なタスキリレーを続け、総合2位へ浮上しました。順大の総合2位は第74回大会(1998年)以来、実に24年ぶりの快挙となりました。
一方、連覇を狙った駒澤大学は、2区でエースの田澤廉が圧巻の走りで区間賞を獲得し一時トップに立ったものの、3区以降のブレーキが響き往路3位に後退。復路でも青学大の背中を捉えることは叶いませんでしたが、後続の追撃を振り切って総合3位を死守し、意地を見せました。
明暗を分けたシード権争いと繰り上げスタートの過酷なドラマ
次回大会の出場権が与えられる「上位10校」のシード権争いは、最終10区までもつれ込む大混戦となりました。
その主役となったのが法政大学です。往路13位と出遅れた法政大は、復路6区で1年生の武田和馬が区間賞を獲得して勢いに乗ると、10区の川上有生がラストスパートで前を走る東海大を逆転。わずか52秒差で総合10位に滑り込み、見事にシード権を奪取しました。また、中央大学も総合6位に入り、10年ぶりのシード返り咲きを果たしています。
対照的に涙を呑んだのが、強豪の東海大学(11位)、名門の早稲田大学(13位)、そして明治大学(14位)でした。東海大は7年ぶり、早稲田大は3年ぶりにシード権を失う波乱となりました。
また、復路の中継所では非情なタイムオーバーによる繰り上げスタートのドラマも生まれました。特に鶴見中継所(9区→10区)では、専修大学が無念のタスキリレーまであとわずか数秒届かず、目の前で繰り上げのピストルが鳴り響く悲痛なシーンが中継され、箱根路の過酷さを物語りました。
箱根駅伝の歴代記録と比較|2022年大会が大学駅伝史に残した足跡
2022年の第98回大会は、単に青山学院大学が勝ったというだけでなく、箱根駅伝の「高速化トレンド」を決定づけた歴史的な転換点です。
総合優勝タイム10時間43分42秒は、当時の歴代最高記録。復路記録の5時間21分36秒も大会記録を大幅に更新しました。1区での吉居大和による超高速展開、そして復路9区・10区での連続区間新記録など、10区間中3区間で新記録が誕生しています。
厚底シューズの進化とトレーニング理論の高度化が完璧に融合し、1万メートル28分台ランナーが標準化していく大学長距離界の新たな時代の幕開けを象徴する大会となりました。
【箱根駅伝 2022 結果】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:箱根駅伝2022の総合優勝校と優勝タイムは?
A1:青山学院大学が「10時間43分42秒」の大会新記録(当時)を樹立し、2年ぶり6度目の総合優勝を果たしました。青学大は往路・復路ともに1位の完全優勝でした。
Q2:シード権を獲得した上位10校と、シード落ちした主な大学は?
A2:シード権を獲得したのは青学大、順天堂大、駒澤大、東洋大、東京国際大、中央大、創価大、國學院大、帝京大、法政大の10校です。一方、東海大(11位)、早稲田大(13位)、明治大(14位)などがシード落ちとなりました。
Q3:第98回大会で誕生した区間新記録は何区ですか?
A3:合計3つの区間で新記録が誕生しました。1区の吉居大和(中央大/1時間00分40秒)、9区の中村唯翔(青山学院大/1時間07分15秒)、10区の中倉啓敦(青山学院大/1時間07分50秒)です。
まとめ:高速化時代の金字塔となった第98回大会の遺産
第98回箱根駅伝は、青山学院大学の圧倒的な選手層と原晋監督の優れた戦術眼が結実し、異次元のレコードで完全優勝を飾った大会でした。同時に、1区での15年ぶり区間新や復路のシード権争いなど、全21チームが繰り広げた熱戦は多くの感動を呼びました。
この大会で刻まれた数々のタイムと戦術は、その後の学生長距離界全体のレベルを大きく引き上げる原動力となりました。歴史に残る名勝負の記録を振り返ることで、現在の駅伝観戦がいっそう奥深いものになるはずです。 (出典: 箱根駅伝 2022 結果(Yahoo!ニュース))