東出昌大『クローズ』は黒歴史か?小栗旬比較と演技力評価の真相

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東出昌大『クローズ』は黒歴史か?小栗旬比較と演技力評価の真相
東出昌大『クローズ』は黒歴史か?小栗旬比較と演技力評価の真相
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映画『クローズEXPLODE』が劇場公開された2014年から歳月が流れました。大ヒットを記録した『クローズZERO』シリーズの続編として、小栗旬から主演のバトンを引き継いだのが東出昌大でした。当時、NHK連続テレビ小説などで好青年のイメージを確立していた彼が、不良の巣窟である鈴蘭男子高校の頂点争いに身を投じた姿は、映画界に大きな衝撃を与えました。

時を経た現在、東出昌大は独自の生き方や卓越した演技力で確固たる評価を築いています。しかし、ネット上では今なお「東出版クローズは黒歴史だったのではないか」という議論が浮上することがあります。前作との比較、興行収入の推移、そして当時の演技に対する世間のリアルな評価から、その真相を深く掘り下げます。

📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
  • 要点1:小栗旬が築いた『クローズZERO』の熱狂的ブーム直後という、極めてプレッシャーの大きい状況下で主演・鏑木旋風雄役を務め上げた。
  • 要点2:「黒歴史」という噂の正体は、前作の少年漫画的熱血路線から豊田利晃監督による退廃的・文学的路線への大幅なシフトと、興行収入の落ち込みが要因。
  • 要点3:柳楽優弥や早乙女太一ら実力派キャストとの激闘や、東出昌大のアクションシーン、独自の佇まいは、カルト的な傑作として現在も高く評価されている。

【映画概要】『クローズEXPLODE』で東出昌大が演じた鏑木旋風雄の輪郭

映画『クローズEXPLODE』は、前作『クローズZERO II』で小栗旬演じる滝谷源治や山田孝之演じる芹沢多摩雄らが卒業してから1か月後の鈴蘭男子高校を舞台に描かれました。不良たちの頂点をめぐる空席争いが激化するなか、東出昌大が演じたのは3年生の転校生・鏑木旋風雄(かぶらぎ かぜお)です。

鏑木旋風雄は、歴代の主人公たちとは明らかに一線を画す特異なキャラクターでした。プロボクサーの父を持ち、天性の打撃センスと圧倒的な腕力を誇りながらも、鈴蘭の「テッペン争い」には一切の興味を示さない孤高の男。周囲が血気盛んに拳を交わすなか、どこか虚無感を漂わせ、戦うことの意味を見出せずにいる静かな不良像を提示しました。

当時の東出昌大といえば、『桐島、部活やめるってよ』で鮮烈な映画デビューを飾り、朝ドラ『ごちそうさん』で国民的な爽やか俳優としての地位を固めつつあった時期です。189cmの恵まれた長身を黒いライダースに包み、寡黙に街をさまよう鏑木役への抜擢は、従来のクリーンなイメージを覆す大胆なキャスティングとして業界内外をざわつかせました。

小栗旬「滝谷源治」との比較で背負った宿命|ファンの期待と作風の乖離

『クローズEXPLODE』が公開された際、最も激しい議論を呼んだのが前作の主役・小栗旬との比較でした。三池崇史監督が手掛けた『クローズZERO』および『クローズZERO II』は、少年漫画の熱量をそのまま実写化したようなケレン味あふれる演出と、仲間を集めて頂点へ這い上がるストレートなカタルシスが観客の心を掴み、社会現象となりました。

小栗旬が演じた滝谷源治は、不器用ながらも仲間を愛し、感情をむき出しにして咆哮する分かりやすいカリスマでした。対照的に、東出昌大の鏑木旋風雄は、群れることを拒絶し、己の内面と葛藤し続けるアンチヒーローです。前作のような「仲間とともに熱い拳を交わす青春エンタメ」を期待して劇場へ足を運んだファンにとって、この温度差はあまりに巨大でした。

さらに監督が三池崇史から、映画『青い春』や『ナイン・ソウルズ』などで知られる鬼才・豊田利晃監督へと交代したことも作品の質感を大きく変えました。ロックとノイズが渦巻き、吹き溜まりの少年たちの行き場のない衝動を叙情的に切り取る演出手法は、痛快なヤンキーアクションを求めていた一般層の期待とは異なるベクトルを向いていたのです。

なぜ「黒歴史」と噂されるのか?演技力の評判と興行収入の真相

映画ファンの間で「東出昌大にとってクローズは黒歴史ではないか」と囁かれるようになった背景には、主に二つの客観的な要因が存在します。一つは興行収入の現実、もう一つは当時の演技に対する賛否です。

まず数字の面を見ると、『クローズZERO』が興行収入約25億円、『クローズZERO II』が約30億円というメガヒットを記録したのに対し、『クローズEXPLODE』は興行収入約11.4億円にとどまりました。単体の映画として10億円を突破したことは決して大爆死ではありませんが、前作までの爆発的な勢いと比較した際、興行的な失速とみなされたのは否定できません。

さらに、東出昌大の演技力やアクションシーンに対する当時の世間の反応も影響しています。当時はまだ役者としてのキャリアが浅く、独特の棒読み感や硬さが指摘されることも少なくありませんでした。189cmという並外れた手足の長さは、映像として見栄えがする反面、スピード感や泥臭い喧嘩アクションを表現するうえで「動きがぎこちなく見える」という厳しい意見を浴びる要因にもなりました。

しかし、東出昌大本人がこの作品や役柄を否定した事実は一度もありません。過酷なロケや激しいアクション撮影にも体当たりで挑んでおり、「黒歴史」という言葉は、前作のヒット規模と比較した一部のネットユーザーが過剰に貼ったレッテルに過ぎないのが実態です。

柳楽優弥や早乙女太一の怪演|脇を固めた豪華キャスト陣の狂気

『クローズEXPLODE』を語るうえで絶対に外せないのが、現在の日本映画界を牽引するトップランナーたちが集結していたキャスト陣の圧倒的な厚みです。主演の東出昌大を包囲するように配されたライバルたちの存在感は、今振り返っても凄まじい熱量を放っています。

なかでも鈴蘭の頂点に最も近い男・強羅徹を演じた柳楽優弥の怪演は圧巻でした。冷酷さと狂気をはらんだ鋭い眼光、圧倒的な暴力の説得力は画面を支配しており、主役を食うほどの異様なオーラを放っていました。また、黒咲工業高校のドロップアウト組として登場した加賀美遼平役の早乙女太一が見せた、流麗かつ危険なスピード感あふれるアクションは、シリーズ屈指の完成度を誇ります。

さらに、勝地涼、岩田剛典、ELLY、永山絢斗といった現在では主役級の俳優陣が、鈴蘭や他校の凶暴な不良として牙を剥いていました。鏑木旋風雄が寡黙で受動的なキャラクターだったからこそ、周囲の狂気じみたエネルギーが際立ち、作品全体の緊張感を極限まで高めていたのです。

豊田利晃監督のアクション美学と東出昌大の佇まいが残した価値

公開から長い年月が経過したことで、『クローズEXPLODE』に対する評価は単なる「ZEROの続編」という枠組みを越え、豊田利晃監督の作家性が刻まれたカルト映画としての再解釈が進んでいます。

劇中で描かれたアクションは、三池監督版の派手なワイヤーワークや痛快な立ち回りとは異なり、重く鈍い音が響く生々しい肉弾戦でした。東出昌大演じる鏑木が見せるボクシング仕込みのストレートや、路地裏の泥水にまみれながら互いのプライドを削り合う格闘シーンには、リアルな痛みが宿っています。

何より、東出昌大という俳優が持つ「どこか世界を冷めた目で見つめる孤立感」は、豊田監督が描こうとした思春期の虚無感と完璧に呼応していました。不良という記号に収まらない、生き急ぐ若者の孤独をあの長身と切ない表情で体現できた俳優は、当時の若手において東出昌大をおいて他にいませんでした。観る者の年齢や映画への視座が変わることで、味わい深さを増す映像美がそこには確実に存在します。

【東出昌大×クローズ】に関するよくある質問(FAQ)

Q1:東出昌大にとって『クローズEXPLODE』は本当に黒歴史なのか?
A1:本人が否定した事実はなく、黒歴史ではありません。前作の『クローズZERO』が社会現象的な大ヒットとなったため、興行収入の差や作風の劇的な変化からネット上で揶揄されることがあったものの、キャリア初期における貴重な本格アクション主演作として本人の血肉となっています。

Q2:小栗旬の『クローズZERO』と物語上の直接的な繋がりはある?
A2:明確な繋がりがあります。時系列は『クローズZERO II』のラストで滝谷源治や芹沢多摩雄が鈴蘭を卒業した直後の世界です。やべきょうすけ演じる片桐拳などシリーズ共通のキャラクターも登場し、鈴蘭男子高校の正統な歴史を受け継ぐ物語として描かれています。

Q3:なぜ公開当時は賛否両論が激しかったのか?
A3:最大の理由は作品のトーンの違いです。三池崇史監督による爽快でエンタメ性の高い少年漫画路線から、豊田利晃監督によるロックで退廃的な純文学的ヤンキー映画へと舵を切ったため、前作と同じ爽快感を求めていたライト層の間で戸惑いが生じたことが原因です。

まとめ:10余年を経て見直される東出版『クローズ』の真価

映画『クローズEXPLODE』は、国民的ヒット作の看板を背負わされ、過酷な比較の矢面に立たされた作品でした。興行的なハードルの高さや、前作ファンからの手厳しい批評にさらされたことは事実ですが、それを単なる「失敗」や「黒歴史」の一言で片付けることはできません。

後年に自らの道を切り拓き、唯一無二の存在感を持つ実力派俳優として活躍を続ける東出昌大の原点を見つめ直したとき、鏑木旋風雄という役柄には彼の本質的な孤独と野性がすでに刻まれていたことが分かります。流行に迎合せず、ただひたすらに自分の拳だけで立とうとした孤高の男の姿は、今の東出昌大の歩みとどこか重なり合い、今なお独特の輝きを放ち続けています。 (出典: 東 出 クローズ(Yahoo!ニュース))

東 出 クローズ
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