水戸黄門の歴代格さん俳優一覧!印籠の秘話と交代理由・現在を徹底解剖
国民的時代劇として半世紀以上にわたり日本の茶の間を沸かせてきた『水戸黄門』。水戸光圀公の脇を固める二大看板といえば「助さん」と「格さん」ですが、クライマックスで葵の御紋が刻まれた印籠を掲げ、悪党たちを一喝する「格さん」こと渥美格之進の姿は、まさにこのドラマ最大の象徴でした。
歴代の格さんを演じた俳優陣は、初代の横内正から大和田伸也、歴代最長記録を誇る伊吹吾郎、そして現代の的場浩司やBS版の荒井敦史に至るまで、それぞれ独自の重厚感と魅力で役柄を彩ってきました。名セリフ「この紋所が目に入らぬか」に隠された誕生の舞台裏や、歴代キャストたちの交代理由、さらには2026年現在における活動状況まで、格さんの歴史を徹底追跡します。
📌 【この記事の重要ポイントまとめ】
- 要点1:歴代格さんは地上波・BSを含め計6名の実力派俳優が担当し、各時代に合わせた武士像を体現してきた。
- 要点2:象徴的な「印籠提示」は当初の演出にはなく、現場の試行錯誤と伊吹吾郎の重厚な所作によって国民的お約束へと昇華した。
- 要点3:交代劇の背景には番組の長期化に伴う若返りや主役交代があり、歴代キャスト陣は現在も舞台や映像の第一線で幅広く活躍している。
【一覧】水戸黄門の歴代格さん(渥美格之進)キャスト変遷と放送期間
まずは、半世紀を超えるシリーズの中で渥美格之進役を務めた歴代俳優の顔ぶれと、担当した放送部数・期間を振り返ります。
| 代数 | 俳優名 | 担当部数(地上波/BS) | 出演期間 |
|---|---|---|---|
| 初代 | 横内正 | 第1部 〜 第8部 | 1969年 〜 1978年 |
| 2代目 | 大和田伸也 | 第9部 〜 第13部 | 1978年 〜 1983年 |
| 3代目 | 伊吹吾郎 | 第14部 〜 第28部 | 1983年 〜 2000年 |
| 4代目 | 山田純大 | 第29部 〜 第31部 | 2001年 〜 2003年 |
| 5代目 | 的場浩司 | 第32部 〜 第43部・最終回SP | 2003年 〜 2011年 |
| BS版 | 荒井敦史 | BS-TBS版 第1シリーズ・第2シリーズ | 2017年、2019年 |
歴代の顔ぶれを見ると、昭和の重厚な時代劇黄金期から、平成のスピード感あるアクション、そしてBSでの復活期まで、その時代の空気感と制作方針が見事に反映されていることが分かります。
初代・横内正からBS版・荒井敦史まで|歴代格さん6人の個性と魅力
格さんというキャラクターの基本造形は「実直、謹厳実直、旅の財布を握る堅物、そして素手での格闘に長けた武芸者」です。この土台の上に、演じた名優たちはそれぞれ独自の息吹を吹き込みました。
【初代:横内正】重厚な武士の品格と「格さん像」の原点
番組開始当初、杉良太郎が演じた華やかな助さんに対し、劇団俳優座出身の確かな演技力と深みのある低音ボイスで対比の妙を作り上げたのが横内正でした。生真面目で冗談が通じない反面、誰よりも光圀公を敬愛する忠義の士という、シリーズの骨格を決定づけた功績は絶大です。
【2代目:大和田伸也】包容力と力強さを兼ね備えた兄貴分
横内正からバトンを受け継いだ大和田伸也は、持ち前の体格と温かみのある風貌を生かし、どこか大らかな頼もしさを持つ格さんを好演しました。里見浩太朗が演じる助さんとのコンビネーションは息がぴったりで、旅先で巻き込まれる騒動を力強く収める頼れる護衛役として定着しました。
【3代目:伊吹吾郎】17年間・歴代最多登板が生んだ「国民的格さん」
格さんといえば伊吹吾郎の顔が真っ先に浮かぶ視聴者も多いはずです。足かけ17年、通算500回以上にわたり格さんを務め上げました。柔道や空手の有段者である伊吹ならではのダイナミックな峰打ちや体術、そして腹の底から響く怒号は、悪人たちを一瞬で平伏させる圧倒的な説得力を誇りました。あおい輝彦(3代目助さん)とのコンビは、まさにシリーズの黄金期を支えた伝説のペアです。
【4代目:山田純大】爽やかさと知性を併せ持つ新世代の武士
佐野浅夫黄門から石坂浩二黄門へのフルリニューアルに伴い抜擢された山田純大。名優・杉良太郎を父に持つサラブレッドでありながら、気負いのない端正で清潔感のある佇まいを見せました。知性派の格さんとして、従来の豪快なイメージにフレッシュな風を吹き込んだ存在です。
【5代目:的場浩司】武闘派の気迫!情に厚い熱血漢の格さん
里見浩太朗が黄門様を務めた第32部から地上波レギュラー放送の終了までを駆け抜けた的場浩司。それまでの格さん像を一新するような鋭い眼光と野生味あふれる立ち回りを披露しました。不器用ながら情に厚く、涙もろい一面を強調した演技は、若い世代のファン層を開拓することに成功しました。
【BS版:荒井敦史】武田鉄矢黄門を支えた若き日の躍動感
2017年にBS-TBSで復活を遂げた際、格さん役に抜擢されたのが若手実力派の荒井敦史でした。武田鉄矢が演じる人間味あふれる黄門様を、助さん役の財木琢磨とともにフレッシュにサポート。若武者ならではの真っ直ぐさと伸びやかなアクションで、新時代の水戸黄門を力強く牽引しました。
「この紋所が〜」印籠シーンの決めゼリフ誕生秘話と格さんの立ち回り
「静まれ、静まれ! 静まれぃ! この紋所が目に入らぬか!」
日本劇作家の歴史に残るこの決めゼリフですが、実は放送開始当初から毎回の定番演出だったわけではありません。第1部の初期段階では、身分を明かすための小道具として印籠が登場することはあったものの、取り出す人物も助さんだったり光圀公自らだったりと、明確な固定ルールは存在しませんでした。
ドラマが回を重ねる中で、「旅のクライマックスに絶対的なカタルシスが欲しい」という制作陣の意図から、徐々に演出が整理されていきました。剣の達人である助さんが悪党の頭目を峰打ちでねじ伏せ、力自慢で旅の荷物番を担う格さんが懐から印籠を取り出して場を制圧するという、見事な機能美を持った役割分担が完成したのです。
特に3代目の伊吹吾郎は、印籠を掲げる角度やタイミングについて撮影現場で徹底したこだわりを持っていました。「印籠は単なる漆器ではなく、徳川副将軍の権威そのもの。軽く差し出すのではなく、腰を落とし、天下の重みを両腕に乗せるようにして突き出す」という伊吹の所作の美学が、あの様式美を揺るぎないものにしました。印籠の紐の捌き方ひとつ取っても、京都・太秦の職人たちと俳優陣が長年かけて磨き上げた結晶だったのです。
なぜキャストは変わったのか?歴代格さんの交代理由とキャスティングの裏側
これほど長く愛された看板キャラクターでありながら、なぜ格さんのキャストは定期的に交代していったのでしょうか。その真相には、制作サイドの緻密な戦略と俳優個人のキャリアの転機が絡み合っています。
1. 主役(水戸光圀役)の交代に伴う大規模リニューアル
最も大きな交代理由は、番組の「顔」である黄門様役の代替わりです。例えば、第28部をもって佐野浅夫が勇退した際、TBSは番組の大胆な刷新を決断しました。石坂浩二を黄門役に迎えるにあたり、助さん・格さんも含めた旅の一行全員を総入れ替えする方針が採られ、伊吹吾郎も惜しまれつつ卒業となりました。
2. 俳優のスケジュールと次なる挑戦
初代の横内正や2代目の大和田伸也の交代には、長期拘束される京都撮影所でのスケジュール調整や、他ジャンルでの活動へのステップアップが影響していました。『水戸黄門』の撮影は年に半年以上京都に詰める必要があり、名優として脂が乗った時期に新たな舞台や大河ドラマ、現代劇へ挑戦するための前向きな卒業でした。
3. 「助さん」とのバランスと時代に合わせたキャラクター造形
キャスティングにおいて常に重視されたのが「助さんとの対比(コントラスト)」です。スマートで美男子タイプの助さんに対し、格さんは無骨で骨太な男性像が求められます。演じ手の年齢差やビジュアルの相性を鑑み、助さん役が決まると同時に、最も相乗効果を生む格さん俳優が厳選されてきた歴史があります。
【2026年最新】歴代格さん俳優たちの現在と最新の活動状況
かつて全国の視聴者を熱狂させた歴代格さんたちは、2026年現在どのような活動を続けているのでしょうか。名優たちの今を追いました。
横内正(初代)
傘寿を超えてなお、劇団の主宰やシェイクスピア劇などの舞台演出、さらには重厚なナレーションで現役を貫いています。円熟味を増した美声は健在で、後進の舞台俳優の育成にも情熱を注ぎ続けています。
大和田伸也(2代目)
テレビドラマや映画、バラエティ番組への出演はもちろん、声優やナレーターとしても唯一無二のポジションを確立。近年はSNSや動画配信などデジタルプラットフォームでも親しみやすい素顔を見せ、幅広い世代から支持を集めています。
伊吹吾郎(3代目)
時代劇文化の語り部として講演や特番で活躍するほか、特撮作品や刑事ドラマへのゲスト出演でも強烈な存在感を放っています。バラエティ番組で見せるチャーミングな人柄と、重厚な演技のギャップは今もなお視聴者を魅了しています。
山田純大(4代目)
骨太なバイプレイヤーとして、日曜劇場や本格サスペンスドラマ、映画界に欠かせない実力派として活躍。英語力を生かした活動やノンフィクション作品の執筆など、文化人としての側面も高く評価されています。
的場浩司(5代目)
精力的な舞台公演を軸に、映画やドラマで渋みのある役どころを多数好演。バラエティで見せるスイーツへの深い造詣も定着し、マルチなタレント性を発揮しながら表現者としてのキャリアを深めています。
荒井敦史(BS版)
20代から30代へと進み、舞台の主演から映像作品のバイプレイヤーまで八面六臂の活躍を見せています。本格的な殺陣ができる若手実力派として、現代劇から時代劇までオファーが絶えない存在に成長しています。
助さんと格さんはどう違う?名コンビの役割分担と歴代ペアの相性
水戸黄門の面白さを語る上で欠かせないのが、佐々木助三郎(助さん)と渥美格之進(格さん)の絶妙なキャラクター対比です。歴史上の実在人物である佐々宗淳と安積澹泊をモデルにしつつも、ドラマ版では見事な対称性が設計されていました。
助さんは「軟派・色男・風流人」。町娘に鼻の下を伸ばしては格さんに小言を言われ、酒を愛する自由人ですが、刀を抜けば敵なしの天才剣士です。
対する格さんは「硬派・堅物・几帳面」。女性が苦手で、金勘定や宿の手配を几帳面にこなし、光圀公の暴走を一番に諫めようとします。戦いにおいては素手での当身や柔術を主体とし、滅多なことでは白刃を抜きません。
この「動の助さん、静の格さん」「軟の助さん、剛の格さん」という黄金律があったからこそ、道中の旅情もクライマックスの成敗劇も飽きることなく楽しむことができました。特に里見浩太朗×大和田伸也、あおい輝彦×伊吹吾郎という長年続いたペアは、お互いの呼吸だけで間を埋められるほどの阿吽の呼吸を見せ、日本ドラマ界屈指のバディ像を完成させました。
【水戸 黄門 歴代 格 さん】に関するよくある質問(FAQ)
Q1:歴代で最も長く格さんを演じた俳優は誰ですか?
A1:3代目を務めた伊吹吾郎です。1983年の第14部から2000年の第28部まで、実に17年間にわたってレギュラー出演を続けました。出演回数は500回を超え、歴代格さんの中で圧倒的な最長記録を誇ります。
Q2:初期の水戸黄門では格さん以外が印籠を出していたというのは本当ですか?
A2:本当です。番組開始当初の第1部や第2部では、演出のフォーマットが固定されておらず、助さん(杉良太郎)が印籠を出した回や、黄門様自らが出した回が存在します。シリーズを重ねる中で「格さんが印籠を掲げる」という定番の型が確立されました。
Q3:印籠を出すときのセリフに決まりはありますか?
A3:時代や代数によって微妙な言い回しの違いはありますが、基本形は「静まれ、静まれ! 静まれぃ! この紋所が目に入らぬか! こちらにおわす御方をどなたと心得る。畏れ多くも先の副将軍・水戸光圀公にあらせられるぞ! 一同、御老公の御前である、頭が高い、控え居ろう!」という流れです。伊吹吾郎時代にこの長ゼリフのテンポと抑揚が完成形を迎えました。
まとめ:時代を超えて愛され続ける「格さん」の軌跡
水戸黄門という長寿番組において、格さんこと渥美格之進は、正義と誠実さを絵に描いたような存在でした。初代・横内正が築いた凛とした武士の佇まい、大和田伸也の豪快な温もり、伊吹吾郎が極めた様式美の極致、山田純大の清新さ、的場浩司の熱き魂、そして荒井敦史が示した未来への継承。
どの時代の格さんも、ただ悪を倒すだけでなく、弱き民に寄り添い、筋を通す日本人の美徳を体現していました。時代劇の制作本数が限られる現代においても、歴代の格さんたちが残した名シーンの数々は色褪せることなく、今も再放送や配信を通じて多くの人々の心を揺さぶり続けています。 (出典: 水戸 黄門 歴代 格 さん(Yahoo!ニュース))